撤退を偽装した反攻と言うか、停滞からの後退に見える進化なのだろうか

先日、紙の時刻表を3月改正で廃する旨が報じられたJR九州だが、九州全域では82駅を対象に営業時間などの変更を行うそうだ。地方紙が報じる限りで詳細を見ると、1960-80年代に廃止されてしまったローカル私鉄が行ってきたような内容だ。マニア目線だと正直今更感しか無いが、或る意味正道、利用実態相応の合理化と既得権益に配慮した利便性追及のせめぎ合いの結果と言える。

国鉄末期のような有無を言わさぬ無人化と異なり駅員不在時間帯にも相応に配慮があるが、バブル期だったJR発足当時のように安易に自治体へ駅業務を丸投げしたり、駅舎そのものを自治体に移譲するのも昨今の経済事情では難しいだろう。


また人口減少社会となった今は都市部、首都圏でさえ過剰となったサービスの合理化、縮小傾向でコロナ禍が加速装置となった。試験運用が続く首都圏大手の自動運転が3月改正から常磐緩行線でも実施されるそうだ。現行のシステム水準では流石にポートライナー、ユーカリが丘線、ピーチライナー、ゆりかもめのようには行かないが、ゆとりーとラインのようなイメージだな。直接的な操作はしないが運転士は乗る。

運行面だけでなく旅客営業面でも同様に少人化、合理化は進み、みどりの窓口が減ってみどりの券売機(指定券券売機)に代替が増えている。無人化は最早ローカル駅だけの話ではなくなっている。


JRの出札電算化、首都圏で今の自動改札システムが導入されて丁度30年。車補や硬券きっぷ亡きあとのマルス券蒐集ブームから20年、基本終日営業だった駅窓口に様々な制約が課されるようになり、マルス入場券もかつての硬券きっぷを求め歩くような時代になってきたな。

更に30年後きっぷ自体が残っているのか、生きて実際に見られるかは分からないが、どのようにシステムが変わるのか興味は尽きない。






旧・ここは無人駅です。と、駅員から説明を受けたマニアな僕は困惑を隠せなかった。

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