JR北海道 来春の間引きと函館本線
来春改正で廃止を検討中の7駅について、15日現在で関係自治体と協議中の由。
【社長会見】来春のダイヤ見直しについて(2021年09月15日 JR北海道ニュースリリース)
公式サイトでは具体的な駅名は伏せられているが、会見当夜の道新が花咲線糸魚沢駅(釧路管内厚岸町)、宗谷線歌内駅(上川管内中川町)のほか、函館線で渡島管内の複数駅が対象となっているもよう、と報じている。
無人7駅廃止方針 JR北海道 函館・花咲・宗谷各線(2021年09月15日 北海道新聞)
17日朝には読売新聞も同内容を報じたが、内容が道新の焼き直しだな。全国紙のクオリティ(笑)
道新が報じた「渡島管内の複数駅」は、既に公式で発表された函館線5駅に含まれる。詳細は今後公式の発表待ちだが、既に発表されている公式資料
駅別乗車人員 平成27年から令和元年の5年平均(地域交通を持続的に維持するために JR北海道)
を見る限り、赤色表示の流山温泉駅と銚子口駅が確定的で、黄色表示の池田園駅、石谷駅、本石倉駅、山崎駅、中ノ沢駅、二股駅、比羅夫駅の中から3駅だろうと推定できる。
たぶん記者(道新内部)は、歌内駅については8月28日に中川町の取材成果を報じており確定、糸魚沢駅は花咲線唯一の赤表示なのでこれも確定としたが、函館線5駅については前述の通り候補であろう9駅から5駅を絞り切るだけの取材成果も根拠となる資料も無く、後志管内の比羅夫駅は民宿だから一先ず除外した上で、取り敢えず「渡島管内の複数駅が対象となっているもよう」という表現で濁したんだろう。これなら万が一にも新聞屋の面目は保たれる訳だ(笑)
それから同じ渡島管内の函館本線でも直近の合理化ではなく、並行在来線問題のほうでも稍動きがあり、9月15日の函館市議会第3回定例会にて、函館―長万部間について道が実施した収支予測調査の内容が公表された。
1.全線第三セクター鉄道とした場合の初期投資317億円、開業後30年累計で944億円の赤字。
2.全線バス転換した場合の初期投資37億円、同130億円の赤字。
3.函館―新函館北斗間を第三セクター鉄道、残りの区間をバス転換した場合は初期投資161億円、同565億円の赤字。
全パターンで赤字予測 新幹線並行在来線問題(2021年09月15日 函館新聞)
純粋に旅客営業で鉄路を残すのは採算ベースから見て無謀なのは明白だが、貨物輸送主体に一縷の望みは残る。一方でJRも新幹線による貨物輸送に関して開発や準備を進めてきているので、在来線存続派の「一縷の望み」自体が粉砕される日もそう遠くない気がする。
ただ、貨物新幹線の開発から実用化までのステップが札幌開業に間に合わず、完全移行までの過渡的に残す場合が、あると思います!
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