近鉄の省人化も推進中

私鉄最大手の近鉄もコロナ禍に対応した営業政策を推進している。

名古屋管内では6月21日から硬券入場券の集約販売を始めたが、集約販売駅では来年3月31日までの期間限定としている。ただ、4月以降各駅での販売が再開される保証が無いな。


そして大阪管内でも9月21日以降に動きがあった。

画像は奈良県リニア推進・地域交通対策課の9月1日付報道資料。

奈良県下のローカル駅が対象で、終日職員配置駅を時限配置駅に、時限配置駅を職員巡回対応に夫々変更する旨を当該各駅での掲示により告知したことに対し、県から近鉄にモノ申したことが発表されている。

尤も21年正月明けから河内、大和地方のローカル駅ではぽつぽつと省人化が行われてきたが、緊急事態宣言下(実施自体は年末年始の谷間だった気がするが)で終夜運転中止やら終電繰上やら騒動の最中だったからか、大きく取り上げられる事は無かったように思う。でも今回は規模が大きいので奈良県は黙っていなかったな。2月以降のJR西日本の動向もあったから余計ピリついていたのかも知れん。


巡回対応というのは実質無人化だが、イロイロ表現を変えて来るよな。国鉄民営化前後の一時期各地に増えた「無人駅だと言い張る有人駅」の対極となる形だ。あくまでも常駐する職員が不在なのであって、随時職員巡回対応である。決して無人駅ではないのだw

実態は自動券売機と自動改札が備わった遠隔営業だからな。通常の営業面では有人駅と変わらん。


畿内では京阪が1月にがっつりと無人化を実施したが、大阪府や京都府が噛みついた話は聞かないな。先の河内、大和の近鉄ローカル駅同様、終電繰上騒動に上手く乗じたのか、単にワイが知らんだけか。

画像は13年5月に三室戸駅で入手した案内カード。厚手の名刺然でチラシと違いシワになり難い作りは配慮されている感じ。ポケット時刻表と並んでラックに刺さっていたが、その様子は撮影を失念。

掲載の当該駅毎に事情が異なり早朝夜間の他に日中も掛不在の場合があったが、遠隔営業で特に不便はなく、昨今炎上した車椅子問題も構造的にクリアしていた。いや、近鉄だってバリアフリーはちゃんと対応しているもんな。


首都圏や在阪大手は過疎地を抱えているJRとは事情が異なるので同列には語れないが、私鉄でも近鉄、名鉄、西鉄あたりはJRに近い舵取りを要求されているように思う。今回の近鉄と奈良県の問題は告知を出すまでの水面下での遣り取りが拗れた?結果だろうと思う。沿線市町へ個別通知に反論できない自治体が県に泣きつき、県の当該部署が抗議したんだろう。と冒頭の報道資料に至る過程は裏が取れないのであくまでも想像。



旧・ここは無人駅です。と、駅員から説明を受けたマニアな僕は困惑を隠せなかった。

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