赤字ローカル線の近未来は

北海道、中国山地の存廃議論は自治体側の牛歩戦術と言うか、プロレス興行の協議会を重ねているが2024-5年には大方結論に達するだろう。公共交通に関しては自動運転技術やMaaSが推進されてきているから、大量輸送の鉄道網は大都市圏の通勤路線と大都市間の幹線に集約されて行く流れであって、法令改正や制度整備、再国有化など赤字ローカル線が息を吹き返すようなウルトラCなどある筈もない。


かつて大日本帝国が敷設したアジアの鉄道網、とりわけ南朝鮮の鉄路は1990年代まで開業時の風情が随所に残されていたが、韓国政府によって近代化され最近の20年で大きく様相が変わった。2000~04年頃の公共交通網を振り返ると最近の日本と似ている。この30年色々な事象が停滞した日本は、公共交通に関して鉄道の定時性、安全性は世界随一だが、その他の分野はアジア圏では中国どころか韓国にも後れを取っているように見える。尤もその安全性に関しても先日のテロ紛いの事件によって対策を余儀なくされたが、これは公共交通というより公安の問題だろう。


日本が国家主導で韓国のような鉄道網近代化を行わない限り、鉄道網は委縮の一途であろう。KTXよろしく北海道新幹線が旭川や稚内、網走、釧路へ、上越新幹線が村上、酒田へ、北陸新幹線が暫定的にでも敦賀から在来経由で京都、大阪へ直通したって良いと思うの。

まぁでも日本は道路や自動車産業に関する利権が強いから、どうあっても車社会に傾倒するんだよな。団塊世代が居なくなって団塊ジュニアが減り出す頃にはどうなるか分からないが、その頃には鉄道網はずいぶんとコンパクトになっている気がするよ。で、高規格道路の存廃議論が持ち上がっているかも知れないな。どのみちわし、もう生きてないだろうけど。

旧・ここは無人駅です。と、駅員から説明を受けたマニアな僕は困惑を隠せなかった。

メインコンテンツは引越ししました。