東葉高速鉄道から思うこと

昨年の東武、相鉄に続く首都圏の事業者3例目の蔵出しイベント。

「東葉高速鉄道 2022 年新春初売り会」を開催します! ~補充回数乗車券の発売会も同時開催!~ (21年12月28日 東葉高速鉄道プレスリリース)

前例2社同様に補回の蔵出し販売はイベントのメインでは無いのだが、どうしても注目してしまう(笑)


地下鉄東西線に直通するが、メトロとは運賃打切り計算で独立採算制だから乗車距離に対する割高感は否めない。首都圏、特に千葉県下では北総鉄道と並び高額運賃として叩かれる双璧(皮肉)であるが、経営効率が悪かったり経営陣が無能な訳では無い。バブル期の建設費や高騰していた土地代の回収など相応の理由がある。高度成長期以降に大都市圏のニュータウンで敷設された路線には往々にして加算運賃が設定されている。千葉の場合は事業者ごとに分かれているから高額さ加減が際立つが、現状の日本のルールでは至極当然な傾向であって事業者を叩くことが必ずしも正義とは言えない。


寧ろJRでさえも線区ごとの利用実態に合わせた加算運賃が適用されて然るべきで、JRから分離、転換された地域の三セク鉄道やバスに対して割高になると文句を言うのも時代錯誤だ。利用実態に合わせた加算運賃が認可されない以上、自衛策としては廃線を打診するしか無くなる訳で、独立採算制で公共交通網を維持しようとする政策こそがグローバルスタンダードから見れば歪な方策であり、道路や自動車産業に傾倒する日本の特徴でもある。

鉄道事業者を追い詰めるだけ追い詰めて、新しい地域交通網はバス主体に持って行くのも国と言うか国を動かしている、道路や自動車産業に携わり既得権益に与る者たちの意思である。


割高な運賃設定が悪だと決めつける前に、背後関係を良く見てみる必要があるだろう。


旧・ここは無人駅です。と、駅員から説明を受けたマニアな僕は困惑を隠せなかった。

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