確証バイアス(主語がでかく見える)・2

7日に 確証バイアス(主語がでかく見える) として弄った話題のネタ元が続報として

余市と小樽、存廃で意識差 新幹線札幌延伸で経営分離の在来線

余市―小樽間(19・9キロ)の鉄路の存廃を巡り、隣接する後志管内余市町と小樽市の意識の違いが表面化している。余市は小樽への通勤や通学で使う町民が多く存続を求める声が強い一方、小樽では沿線住民の少なさもあって関心が低く、存続に伴う地元負担への懸念もくすぶる。
(中略)
小樽では、鉄路存続を巡る議論は盛り上がっていない。小樽―余市間にある市内の駅は塩谷、蘭島の二つの無人駅のみ。両地区やその周辺の人口は約3600人で、市全体の約3%にすぎない。JRとほぼ並行して路線バスも走っているため、市は「地域の足は確保されていて、鉄道廃止の影響は限定的」(市新幹線・まちづくり推進室)とみる。

(北海道新聞 11月21日より当該記事の一部を引用)

と、筆者のツッコミを受けたわけではなかろうが、現地に土地勘もある元道民とは言え、一介のマニアに過ぎない政治の素人である筆者が弄り倒すくらいだから、道新購読者には同様の意見が少なからずあって、その声は関係者にも伝わったのだろう。

塩谷地区の顛末を「存続希望が大半」だと嬉々として即日報道したときとは真逆に、13日の蘭島地区でのもようは直ちには報じず余市町側の取材成果も纏めた上で、比較対象として「小樽市では盛り上がりに欠ける」と今回報じたのだ。

双方の記事をよく読めば7日の見出しを今回自ら否定したようにも見えるが、余市での取材成果を足した上で、それでもなお「存続要望の声が多い」と印象操作してきたとも言える。正当性や説得力を増すために付け足したであろう議員やら教授やら権威がありそうな人物の声が却って全体の胡散臭さを強調した(マシマシトッピング)と感じたのは筆者だけではあるまい(笑)


記事の写真にある余市駅7時台の「行列ができる」とされるのは7時40分の下り(小樽方面)だろうが、webでも見られる時刻表と「ニセコライナー」で画像検索すれば程度が知れてしまう。

余市~小樽間は輸送密度2000人/日を超える需要がある、と言うのも説得力としては弱い。国鉄再建法を知っている、調べて分かる人なら逆にJRが公共交通機関としての責任感を持って健闘してきたが、既に限界が来ていることを改めて認識するだろう。


1992年夏の快速らんしま号(海水浴臨)を前回(7日)の記事と同じ場所にて筆者撮影(プリントしたものを更にスマホで撮った)。標準と長玉の違いで印象が変わるが立ち位置は同じ。

蘭島駅が海水浴客で溢れかえった時期は既に過ぎており、8両編成の50系客車も持て余し気味だった。客車列車自体が希少視されてきた時期でもあり、本来のターゲットである海水浴客よりも沿線の撮り鉄とボックスシートを独占する乗り鉄のためのイベント列車と化していた。

此方が普通列車。既にキハ40の2連でも持て余し気味の輸送人員。機関車込み9両の「らんしま号」とのギャップ。国鉄色だし今なら珍しがって相応にマニアが群がる素材だが、当時はありふれた存在で積極的に狙われる被写体では無かった。今のように気楽に、手軽に撮れる(無駄撃ちできる)ものでも無かったからね。


旧・ここは無人駅です。と、駅員から説明を受けたマニアな僕は困惑を隠せなかった。

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